能登半島地震によせて

1月1日に起きた能登半島地震ですが、日を重ねるごとに被害の甚大さが明らかになってきています。亡くなられた方が100名を大きく超え、それを超える行方不明者、子ども達が犠牲になったニュースに心が痛みます。正月の元旦、それぞれのご家庭では遠くから家族も集まり、団らんの楽しいひと時を過ごされていたでしょうに、震度7の地震、津波、土砂崩れ、家屋倒壊とこの一週間は想像を絶する状況だったと思います。(もしこの地震が元日でなければ…、と思わずにはいられません。)その後も震度5、震度4の大きな揺れ、水や食料、暖房も無い中での生活は本当に過酷で劣悪な状況だと思います。少しずつ復旧しているようですが、寒さの厳しい冬季間の災害への対応はどうできるだろうか?と考えています。(私の知人の新潟の方は揺れが酷くて避難所に行ったけれど、余りに寒くて自宅に戻られたそうです。)

ふぞく幼稚園は緑ヶ岡の高台にありますので、ハザードマップでも津波浸水地域にはなっていません。地形的にも津波が直接押し寄せてくる可能性は低いと思いますが、震度7が起きた場合、冬だった場合の想定もしなければならない事を認識しています。園児と年に8回の避難訓練を行い、多少の食料や飲料水の保管はしています。園舎は耐震化工事を5年前に行い震度7でも倒壊しないことになっています。幼稚園の地域の避難所は清明小学校で、近くの湖陵高校や工業高校も避難所になっています。現実に、地震が起きた時には、まずは幼稚園の園庭等に避難をして次の行動に移ることになります。道路を渡って清明小学校に行くのか、そのまま留まるかは、起きた地震や津波等の状況によって変わってくると思いますが、迅速で的確な判断が求められると思っています。(私は東日本大震災を厚岸で迎えましたが、道路の渋滞がひどくて、車は動かず、道路の横断などできる状況ではありませんでした。)

1月2日に起きた日本航空516便の衝突事故後の18分感での全員脱出に世界からも称賛の声が上がっています。勿論批判も無い訳ではないのですが、何より379名の乗客・乗客の命を守った乗務員の的確な判断、迅速な行動、そして普段の訓練があったからこその結果だと思います。幼い命をお預かりしている幼稚園としても、普段の訓練、備えを改めて見直していかなければならないと思っています。能登半島沖地震で亡くなられた方々、ご家族・大切な方を失われた方々に心よりお悔やみを申し上げます。早く穏やかな日常を取り戻すことが出来るように願いながら、他人事ではない重さを痛感しています。(森)

地震で亡くなられた方々に心から哀悼の意を表します。どうか、能登の子ども達に穏やかな日常・春が訪れますように。(森)